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しばさき歯科医院

知覚過敏について

知覚過敏とは、歯ブラシの毛先が触れたり、冷たい飲食物、甘いもの、風にあたった時などに歯に感じる一過性の痛みで、特にむし歯や歯の神経(歯髄)の炎症などの病変がない場合にみられる症状を言います。




知覚過敏の原因として

歯の最表層にあるエナメル質は削っても痛みを感じることはありません。象牙質はその内層にあり、また根部ではエナメル質がなく全層が象牙質でできています。象牙質は器具でこすったり、冷たいものや熱いもの等に触れると、その刺激は内部の神経に伝達されて、歯は痛みを感じます。つまり象牙質は痛みを感じる部分です。


通常、象牙質はエナメル質に覆われているので、こうした痛みを感じることはありませんが、極端に冷たいものなどではエナメル質の上からでも温度が内部の象牙質に伝わって、歯が痛みを感じることもあります。しかし、様々な理由で象牙質が露出すると、刺激が神経に伝達されやすくなり、知覚過敏が生じるようになります。



・歯肉の退縮

 歯肉の位置は加齢とともに少しずつ下がってきます。それに伴って歯の根っこが露出し、象牙質がむき出しの状態になります。このような象牙質表面では、歯ブラシが触れたり、温度変化などの刺激で痛みを感じることがあります。持続

時間は長くても1分以内で、時間が経てば痛みは消失します。歯の表面に歯石がたくさん付いているような場合、それを取り除いた時にも同様の状態となり、歯石をとっている時にも器具が象牙質表面に触れたり、水をかけて処置をするので、知覚過敏と同様の痛みを感じることがあります。




・歯の破折        

打撲などにより歯が破折して、

象牙質が露出すると、知覚過敏症状が出ることがあります。






・歯がすり減る


歯は使っていれば、わずかずつですが擦り減っていきます。

その結果、エナメル質がなくなって象牙質が露出することもあります。




・歯が溶けることによる象牙質露出

エナメル質はpH5.5程度で溶け始めます。私達の日常で口にする食べ物や飲み物の多くは酸性です。こうした食べ物や飲み物を全てやめるということは不可能ですが、炭酸飲料を長時間かけて飲むような習慣や、酸っぱい飲み物や食べ物を頻繁にかつ長時間摂取するような習慣があると、私達の歯は簡単に溶けて、内部の象牙質が露出します。


*pH5.5以下の飲み物

 レモン(果汁)・・・・・・・ pH 3.3〜4.0

りんご(果汁)・・・・・・・ pH 3.9〜4.5

梨  (果汁)・・・・・・・ pH 4.5〜5.1

果汁100%ジュース・・・・ pH 3.3〜4.0

炭酸飲料・・・・・・・・・・ pH 2.6〜3.4

乳幼児イオン飲料・・・・・・ pH 3.6〜3.9

スポーツドリンク・・・・・・ pH 3.0〜3.6

白ワイン・・・・・・・・・・ pH 2.8〜3.2

赤ワイン・・・・・・・・・・ pH 3.3〜3.6

ビール、発泡酒・・・・・・・ pH 3.8〜4.1



・虫歯の治療後の知覚過敏

むし歯の治療をした後、その歯に知覚過敏が起きることも時としてあります。歯を削るという処置そのもので、歯の神経が痛みを感じやすくなってしまうことや、銀歯を取り付ける際に使用するセメントの刺激、治療法によって、かみ合わせた時に痛みを

感じるようになるということもあります。







知覚過敏の治療法


歯の神経の興奮を抑える

知覚過敏は歯の神経が刺激を受けて、痛いという信号を中枢に送ることで私達は痛いと感じます。この神経の信号を送らせないようにする、つまり神経を興奮させないという治療法もあります。これは歯の神経の周囲をカリウムイオン(K+)が多く取り巻いていると神経の細胞が興奮しにくくなるということを利用したものです。実際には歯みがき剤に硝酸カリウムという成分を含ませて、この歯みがき剤を継続して使うことで、知覚過敏の改善効果があることが確かめられています。


象牙質の露出部分の内部を封鎖する

露出した象牙質の内部の小さな空隙を、歯と同じような成分の結晶や、その他様々な物質で封鎖することで、歯の神経への刺激の伝達が遮断されて、知覚過敏をなくすことができます


象牙質の露出部分を埋める

知覚過敏のある象牙質表面を被膜で被覆することで知覚過敏をなくすことも可能です。この場合には接着材を用いて樹脂による薄い皮膜を形成するのが通例です。この方法にも即効性があります。象牙質表面がすり減っていたり、酸で溶けていて凹みがある場合には、その凹み部分の形態を回復させるようにして象牙質表面を被覆します



知覚過敏の症状として 1.冷たい食べ物、飲み物がしみる 2.熱い食べ物、飲み物がしみる 3.甘いもの、酸っぱいものがしみる 4.歯ブラシの毛先があたるとしみる 5.歯ぐきが下がって、歯の根っこが見えている 6.息を吸う時風がしみる 7.歯ぎしりをする 8.しみたり、痛みを感じても10秒程度でおさまる


どれか一つでも当てはまるものがあれば、知覚過敏かもしれません。

お気軽にご相談ください。


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